僕の彼女はレンタル彼女8
僕の彼女はレンタル彼女8
レンタル彼女をしている舞に釣り合う男になるために、ホストクラブでNo.1を目指す僕。たくさんのお客さんに会って、たくさんの指名客につなげるためにフルで出勤をすることとなった。
今まで週に1日だけだったが、週に6日働くこととなる。新しいお客さんの中にはレンタル彼女の仕事をしている人もいた。
レンタル彼女をしている志保はめずらしいものだと思っていたがそうではない。レンタル彼女は新しい時代の職業として認識されはじめていたのを肌で感じた。
しかし、週に6日働くことによって、後日、衝撃の事態が起こることになった。
その日は雪が降っていて、電車が遅延した。僕は遅刻の連絡をお店にして、遅れて向かった。そこで、見たもの。
それは、舞とおじさんが客として来店していたのであった。舞にボディタッチをするおじさん。どうやら服装や外見から見るに相当お金を持っていそうである。
僕は動揺した。
いくら舞がレンタル彼女をしていることを許していたとしても、実際に目の前でおじさんに触れられている姿を見ると、動揺せざる負えない。
僕はどうしても新規でその卓につきたくなかった。
だが、その時は来てしまった。もう開き直るしかない!!!
僕「失礼しま~す!!!ご一緒してもよろしいでしょうか!?」
いつもと違うテンションに一瞬たじろきを見せるが、さすが人気のあるレンタル彼女すぐに融通をきかせた対応を見せた。
舞「どうぞ(^^)はじめましてー」
僕「ヒロトと申しますー。」と言いながら名刺をおじさんと舞に渡す。
お酒を注ぎながら、僕はおじさんを褒めたたえた。舞もそれに乗っかった。
そして、僕はおじさんから指名を頂いた。今までで一番うれしくない指名であった。
その日は飲み過ぎた舞を介抱しながらおじさんと舞はお店を去った。なんかモヤモヤした。
翌日の学校で、舞から「ヒロ君、あとでお話ししたいなぁ。」と誘いを受ける。
人気レンタル彼女と駆け出しホストの駆け引きが始まった。
舞「ヒロ君、最近変わったと思ったら、ホストやってたんだぁ。」
僕「なんのことだい?」
泥酔した舞の勘違いにできないか、試みてみた。
舞「あ、ずっるーい。そうやって私だけ弱み握られてるなんて。昨日一緒に飲んだじゃん!」
僕「ん?ホスト行ってきたの?」
舞「えっ?嘘!別人!?お店のサイト調べればわかるんだから!」
僕「それをされたらお手上げだ笑」
舞「なんでホスト始めたの?」
僕「追いつきたくて。」
舞「ん?」
僕「舞に追いつきたくて!舞はクラスで一番かわいいし、みんなから好かれているうえ、レンタル彼女っている仕事でも活躍してて、一方、僕は極普通の学生。どうにかして舞に追いつきたくて。でも普通にしてたら自分が変わらないから。」
舞「嬉しい!ヒロ君がそんな風に思っていてくれてたなんて。私の家庭は普通じゃないから、普通であることが素晴らしいし、ヒロ君は普通以上に色々頑張っていて尊敬してるよ。」
このとき僕は嬉しかったが、半分、お世辞に聞こえた。これは職業病だろうか。
僕「ありがとう!今後、学校終わってゆっくりカフェとかでしゃべりたいね(^^)」
レンタル彼女について、もっともっと舞に聞きたいことがあったが、その日はお互い別れて、各々の仕事場へ向かった。