僕の彼女はレンタル彼女5

僕の彼女はレンタル彼女5

クラスで一番かわいい舞に追いつくためにホストをはじめた僕。舞と同じ業種のレンタル彼女をしている志保から送り指名をもらって、彼女からレンタル彼女について聞いてみようと試みていた。

正直、志保は可愛かった。しかし、彼女はタバコと酒癖が悪いのが目立った。そんな彼女は僕がタイプだという。ホストをしていて、指名してくれるが、僕は彼女に興味はない。どうにかして、彼女からレンタル彼女について聞けないだろうか。

僕『最近、仕事は忙しい?』

志保『あれ?どうしたの?ようやく私に興味がわいたのー?』

志保はいつもの通り酔っぱらっていた。

僕『前から興味あるわ!!!笑』

志保『そんなことないよ。だってヒロくんいつも私じゃないどこか遠いところにいる人を見ているような寂しい目をするもの。』

志保は鋭かった。これが女の勘というものなのか。

僕『志保の仕事って実際すごく大変だと思うんだ。だから、その大変さをもっと理解したいんだ。』

志保『またまた~ホストさんだね。お世辞が上手なのね~』

志保は僕の心を見抜いているのか。

志保『はじめはレンタル彼女の利用客はイケメンや若い人が多いと思ったの。でも、実際、蓋を開けてみたら、若い人はほとんどこないわ。キャバクラとかに行ってしまうもの。娘と会えない離婚した年配の方や独身の方が多いのよね。それで、悩みや愚痴を聞いてると生気を吸われているような感覚になるかなぁ』

僕『相手の愚痴って確かに疲れるよね。』

志保『そうそう。だから私は仕事の話はあまりしないようにしてるの。だってヒロくん疲れちゃうでしょ!?』

僕『俺は少しでも志保の晴れた顔が見たいから、愚痴を言っても構わないよ。』

志保『嘘ばっかり。いろんな女の子にそういってるんでしょう?』

僕『まぁ否定はしないけど、志保の笑った顔は俺にとっての癒しだからね。少しでも笑わせたいんだ。すずめの涙ほどでもね。』

志保『少なすぎるわ笑いいわ。私の働いているお店のURLはこれだよー』

僕『大手なのかな?』

僕はそのレンタル彼女のサイトのキャストページをチェックした。

舞はいなかった。

その日は志保と酒を飲んで楽しんだ。僕の心は未だ空虚のままであった。