僕の彼女はレンタル彼女6

僕の彼女はレンタル彼女6

レンタル彼女のお店は世の中にたくさんある。たくさんある中で志保と舞のレンタル彼女のお店が一致することは滅多にない。レンタル彼女のお店は約100店舗存在する。その100店舗を調べれば、舞がどこのレンタル彼女のお店で働いているかわかる。面倒だが、ぼくはわくわくしながら、スマホで調べだした。

まずは、大手5店舗。この中のキャスト一覧ページに舞はいるのか。探してみるとすぐに見つけることができた。

僕はテンションが上がった。しかも、舞は他のどのキャストよりもかわいかった。さすが、僕の未来の彼女(僕の妄想笑)。僕がレンタル彼女で舞を指名したら舞はどんな顔をするかなぁ。

そんなことを考えながら、僕は毎日を過ごした。レンタル彼女、いつでも自分の好きな時にデートができるが、舞が他の男性とデートをしているところを想像すると胸が苦しくなった。

最近、そのことばかり考えるようになって、レンタル彼女とかホストとか一回離れたくなった。たまには自然に囲まれてゆっくりしたいなぁ。そんな風に思ったので、一人で旅行をしてみた。

場所は長野県のとある山。森林に囲まれ、鳥の鳴き声、透き通った景色と綺麗な空気に僕は癒された。夜は温泉旅館に泊まった。

温泉旅館の大浴場に行く際に、舞に似た女性と歩いている男性を見かけた。相手はイケメン。素敵なカップルであった。こんなに遠い場所に来ても、舞のことを考えている自分がいた。

レンタル彼女って旅行とかもできるのだろうか?

周りには何もないから、その日は普段以上に舞のことを考えてしまった。いっそのこと都会で酒を飲んでいた方がまだよかったのか。

僕は翌日新幹線で都心へと戻った。自然の空気に慣れると普段感じることのできなかった都会の空気の汚れが目立った。

僕はもっとレンタル彼女について知りたくなったので、志保に会うことにした。志保は快くオッケーをしてくれた。もちろん、舞の話はしなかった。

その日は志保が同伴してくれた。長野で買ってきたそばに感動したのか、僕と一緒にいたいと言ってくれた。僕は嬉しかったが複雑な気持ちになった。

それは舞を知るために志保を利用していたからだ。僕の心は志保にはいかない。

それは間違いなかった。

だから、志保が僕に良くしてくれればくれるほど、僕の心は苦しくなった。

彼女がレンタル彼女でなかったらきっと全く接点がなかったであろう。そう思うとやはり志保を利用している感じが否めない。

そんな日が続いて、僕の心は限界に達していた。そして・・・