僕の彼女はレンタル彼女3

僕の彼女はレンタル彼女3

クラスで一番かわいいと言われる舞がレンタル彼女をしていたという秘密を知ってしまい、劣等感を感じた僕は、友達から誘われホストを始めた。

どうしても舞に釣り合う男になるべく、接客を試みて修行を重ねる中で、スベったときの対処法を身に付けた。

スベることを恐れて何もできないよりはスベったときに尻ぬぐいができるように自分で対処できるようになって、なんでもおもしろおかしく話せるようになることが大切であることを知った。

これはレンタル彼女をしている舞は知っていることであろうか?僕はお客さんを笑わせるべく、積極的にスベって接客をした。その結果、はじめての送り指名が付いた。

相手はOLさん。僕の献身的な接客が他のホストよりも素敵だったという。

『な~んだ。送り指名か。』なんて、あなたは思うかもしれない。

確かに送り指名は指名とは異なり、新規のお客さんの帰りにお店の入り口まで見送るだけで、1円にもならないかもしれない。

だが、20~30人のイケメンたちの接客のスペシャリストの中から、選ばれるということは、自分が一番であったということであるから、女性と話すことすら苦手だった僕にとっては、大きな一歩と言える。

逆をいうと、送り指名さえもらえないのに指名客を呼べるはずもない。僕は着実に成長していった。

そして、大学での僕はというと、舞に『ひろくん最近変わった?』なんて言われるほどに。

僕は緊張しつつも舞と普通に話せるようになっていた。帰り際、舞は『今日は私仕事があるから、ここでバイバイだね。』と素敵な笑顔で僕に言う。

僕は(またレンタル彼女の仕事かな?)なんて思いながら『そっか。いつもがんばってるね!また明日ね!』と気さくな回答。

そして、僕もその日はホストのお仕事で歌舞伎町へ。

その後、衝撃的な事態が起こるということを僕はまだ知らなかった。